2021-04-11
黒字倒産という罠
中小企業庁が発表する資料の一つに「倒産の状況」というものがあります。
様々な業種の倒産状況や倒産の原因別データが掲載されています。
直近のデータでは、「販売不振」が圧倒的多数です。
その次が、悪化しつつある経営を改善しなかった「既往のしわ寄せ」。
次いで「連鎖倒産」「放漫経営」と続いています。
この倒産原因の傾向は実はコロナ以前から変わっていません。
平成28年のデータでも、販売不振が圧倒的多数で、既往のしわ寄せが続いています。
倒産に至る原因は様々な要素がありますが、倒産の引き金を引くのは一つしかありません。
現金がなくなることです。
現金があれば赤字でも倒産しませんが、現金が尽きれば黒字でも倒産します。
決算上は黒字なのに、現金がなくなって支払いが滞り、倒産してしまう例を黒字倒産と言います。
掛け売りなどをしている場合、売掛金の管理を行っていないと、売上はあるのに現金が無いという状況になりかねません。
もしあなたのお店や会社に売掛金があるのなら、いくらくらいあるか把握していますか?
また、回収までの期間がどれくらいあるか把握していますか?
それらを把握せずに投資をすると、現金不足のリスクがあります。
現金は企業の生命線。
売上がいくら上がっても、現金として手元になければ、企業の存続はできません。
売掛金などの状況を把握し、管理と回収をしっかり行ってくださいね!
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