2021-11-06
お金、足ります?
長引くコロナ禍。
たくさんの事業者さんが、ビジネスの在り方を変えようと、知恵を絞り、行動を起こされています。
経営者の皆さんの努力に頭が下がる思いであるとともに、ちょっと不安に思うこともあります。
例えば事業再構築補助金のご相談もたくさんお受けしているのですが、回を追うごとに、予算や資金の見積もりが怪しい案件が増えているように感じます。
売上や資金に比して、投資が課題なのです。
「ベンチャー企業の経営危機データベース」にも、先行投資の負担が大きく、破綻した事例が多数紹介されています。
例えば新事業を立ち上げたものの、予想以上に事業化に時間がかかり、資金繰りが悪化した事例。
この会社では新たな事業部を立上げる際、他社から8名のスタッフを引き継いで事業を始めました。
しかし立上げ準備や開発に時間がかかり、先行投資の負担が過大になってしまったのです。
そこに外部環境の悪化が重なって、赤字転落してしまいました。
もちろん、新規事業には先行投資が必要です。
しかし、現在の事業規模や人員・資金の脆弱さを無視して投資すれば、すぐ危機に陥ります。
補助金の採択を受けた企業の中には、資金面に不安があることから金融機関からの融資が受けられず、結局廃止した企業もあります。
新規事業には想定外のリスクや計画通りに進まないリスクが付きまといます。
ちょっとつまづいただけで頓挫してしまうような、危うい計画で走り出すよりも、うまくいかないことを前提にした余裕のある計画を立ててほしいと思います。
リスクを回避したり、リスクに負けない事業をしたいですね。
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積善の家には必ず余慶あり
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