2021-08-03
こんな非効率が放置されるなんて
先日、『メーター検針員テゲテゲ日記』という本を読了しました。
メーター検針員とは、電気料金を測るために各戸のメーターをチェックする方のこと。
テゲテゲとは「ほどほどに」といった意味合いの鹿児島弁です。
10年間検針員をしていた著者は、事細かに検針員の仕事の内容や心理を書いています。
なかでも目に付いたのは、Q電力の非効率さ。
誤検針の原因を放置したり、生産性の低いやり方を改めず、残業になったり。
現場の検針員が皆実感している非効率な業務がずっとまかり通っていることにも驚きを禁じえません。
が、それ以上に驚くのは、改善意識が希薄なことです。
自分が不利益を被っているのに、改善しないのです。
電力会社という安定した企業の社員だからというのが原因かもしれません。
しかし、最も大きな原因は、改革や改善を望まない組織文化にあるのではないでしょうか?
本の中で、こんなエピソードが紹介されていました。
Q電力の支社長と現場の検針員が会食したときのこと。
現場の課題と解決策を提示しようとしたら、検針員を派遣している下請け会社の人がそれを止めたそうです。
その際、Q電力の支社長さんは、ただ黙ってみていたのだとか。
もし改善意識、改革意識があれば、「良いから話してみて」というのではないでしょうか。
著者もその点を指摘していましたが、私も同感です。
組織文化の影響は馬鹿にできません。
管理職や社員は組織文化に合う行動をとるからです。
経営者の意識が組織の雰囲気や文化を作ります。
会社の非効率を改めるには、経営者の意識変革が必要かもしれません。
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