コロナで不安なお客さんに何かしてあげられないか、色々調べてみた

コロナの不安が日本中を覆っていますね。
感染者数はますます増え、いつ終息するかも分からない。
日本中が先の見えない不安でいっぱいになっています。
多くの経営者が、直近の売上に頭を悩ませていることと思います。
私もそうです。
経営コンサルタントでもありますが、田舎で小さな薬局を経営する薬屋でもあります。
だからビジネスのことはいつも考えていますし、コロナが長引けばこの先どうなるだろう、と不安を感じることもあります。
でも、今は大切なお客さんが不安に苛まされています。
こんな時こそ、お客さんに手を差し伸べてあげたい。
お客さんのために何か出来ることは無いだろうかと思って、色々調べてみました。
消費者の2割がECで十分と感じている
もちろん、目先の売上のことも心配しなきゃいけないんですが、今は未曽有の危機です。
特に私のような小売店経営者は、大ピンチです。
デジタルシェルフ総研の調査によれば、「日常生活での買い物はECの利用で十分だと思うよになった(4.5%)、「一部は店舗が必要だが、メインはECで十分だと感じるようになった(15.5%)」となっています。
https://www.fnn.jp/articles/-/33080
この流れの中で、何の手も打たなければ、2割のお客さんを失ってしまいかねない。
私は小売店の経営者として、そんな危機感を抱いています。
だからこそ、この時期にお客さんをファンにする取り組みをしておくべきだと思っています。
お客さんのことを気遣い、役に立つ情報を提供したり、少しでも前向きに過ごしてもらえるようにする。
そうしてお客さんをお店のファンにしておけば、コロナが長期化してもお店に愛着を抱き、離れていくことはありません。
コロナが終息したあと、再びお店に戻ってきてくれる方もたくさん出てくるでしょう。
だから今、お客さんに何が出来るのか。
それを考え、行動することが大事だと思うんです。
70%以上が不安を感じている
まずは、お客さんがどんな不安を感じているのか、調べてみました。
様々な会社がコロナによる影響度調査や、意識調査を行っています。
例えばこんな感じの調査があります。
クロスマーケティング社
【報告書】第3回新型コロナウイルス生活影響度調査
https://www.cross-m.co.jp/report/health/20200417corona/
マクロミル社 定点観測データ
https://www.macromill.com/press/release/20200414.html
メンズスキンケアブランドのバルクオム社
『新型コロナウイルスによるライフスタイルの変化に関する意識調査』
https://www.syogyo.jp/news/2020/04/post_027249
調査で判明。新型コロナが変えた、50代からの女性のライフスタイル
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200403-00000003-halmek-life
これらの調査から、今の消費者が何に不安を感じているのかをチェックしてみます。
まず、新型コロナに対する不安。
「第3回新型コロナウイルス生活影響度調査」によれば、消費者の不安感はますます強くなっています。
第1回の調査では、直近1週間の不安度は52.2%だったのに対し、第2回では60.4%、最新の第3回調査では72.6%の方が直近の不安を感じています。
直近1週間の不安度(全体)
第1回 | 52.2% |
第2回 | 60.4% |
第3回 | 72.6% |
特に女性は不安な傾向が強く、78.1%が不安感を感じています。
将来に対する不安はもっと高くなっています。
第1回 | 58.1% |
第2回 | 66.9% |
第3回 | 74.4% |
こちらも女性の方が不安度が高く、80.2%の方が将来が不安だと答えています。
大切なお客さんが、これほど不安を感じている。
我々は、お客さんにどんな手を差し伸べることができるでしょうか。
もう少し詳しく、お客さんの心を知りたいところですね。
具体的にどんなことを不安がっているのでしょうか。
感染だけでなく、健康維持に関する不安が多い
同じく「第3回新型コロナウイルス生活影響度調査」に、詳細な内容が掲載されています。
家族が感染することの不安 | 73.6% |
自分が感染することの不安 | 70.9% |
予防商品が入手しにくいことに対する不安 | 67.4% |
通院できない、薬が手に入らない、運動不足などの、
家族の健康に対する不安 |
60.5% |
通院できない、薬が手に入らない、運動不足などの、
自分の健康に対する不安 |
54.1% |
収入が減ることへの不安 | 52.6% |
学習が遅れる、運動不足など、
子供の成長に対する不安 |
47.1% |
人との接し方や付き合い方が
変化することに対する不安 |
45.7% |
生活必需品が入手しにくいことに対する不安 | 44.1% |
自分が子供の世話を見続けられないことへの不安 | 34.4% |
感染に対する不安が強いのは当然ですね。
しかし、それ以外にも様々な不安があることが分かります。
例えば健康維持に関する不安では、自分、家族、子供の運動不足を不安視する方が非常に多いことが分かります。
外出自粛や在宅勤務の影響で、ジムなどにも行けず、自宅で過ごす時間が長くなっている影響でしょうね。
運動不足に関する不安は、他の調査でも上がっています。
『新型コロナウイルスによるライフスタイルの変化に関する意識調査』では、61.5%の方が運動不足を感じていると答えています。
また、『調査で判明。新型コロナが変えた、50代からの女性のライフスタイル』では、403人中145人(36%)の方が、「運動不足で免疫力や抵抗力が落ちていると感じる」と答えています。
コロナに感染する不安以外では、運動不足など、健康維持に関する不安がトップに来ていました。
もしあなたが健康に関するビジネスをしているなら、自宅で出来る効果的な運動法をお伝えすることで、お客さんの不安を少し和らげることが出来るかもしれません。
ニュースレターの特集記事で、運動法を取り上げてみる。
SNSで運動法を説明する動画をアップしてみる、などが考えられるかもしれませんね。
お子さんがいる方向けに、子供と一緒に出来る運動をお知らせするのもよさそうです。
また、運動以外にも食事や薬に関する情報など、健康維持に関する情報を提供すれば、きっと喜ばれることでしょう。
お客さんが感じている不安に手を差し伸べ、勇気づけ、励ましてあげることができれば、きっとお客さんの心を掴むことができるそうです。
お客さんが今感じている気持ち
「第3回新型コロナウイルス生活影響度調査」には、こんなデータも載っていました。
消費者が感じている「現在の気持ち」です。
トップ10はこんな内容になっています。
普段の普通の生活や
健康であることの大切さを実感している |
66.9% |
都市部の生活はリスクが高いと思う | 66.2% |
時間やスペースにゆとりがある
生活を送りたいと思う |
59.0% |
今後は非常時に対する備えを
十分にしたいと思う |
56.4% |
対面するコミュニケーションは
大切だと思う |
48.8% |
自粛することに疲れている | 45.1% |
非常時でもリスクが少ない職に就きたい | 45.1% |
自分なりのストレス解消法がある | 37.5% |
新しいことにチャレンジしてみたい | 28.0% |
家族との時間が増えて嬉しい | 25.8% |
自分のビジネスで、お客さんの気持ちに応えることができる発信はないだろうか?
私の家業は薬屋なので、この機会に普段からの健康作りの大切さを発信し続けるとか。
他にも、自粛疲れを感じている方に、ストレスを解消できる呼吸法をお伝えすることも出来そうです。
自分なりのストレス解消法がある方は37.5%しかいません。
ストレスを解消する生活習慣についての発信も、喜ばれるかもしれませんね。
対面でのコミュニケーションは三密防止の観点から難しいですが、顔写真入りのハガキを出して元気づけることも出来るかもしれません。
また、見逃せないのはリスクの少ない職に就きたいという気持ちがあること。
スタッフのリスクを軽減できる取り組みをしておかなければ、離職を招くことにもなりかねません。
お客さんのファン化とは別の問題ですが、この点も要注意ですね。
お客さんの気持ちにかなう発信をすることができれば、お客さんに愛着心抱いてもらうことができますし、役立つ情報を提供すれば、信頼を獲得することも出来ます。
その愛着や信頼が、お客さんの心をお店から離さないようにしてくれると確信しています。
前向きに過ごすためのお客さんがしていること
コロナの影響で、お客さんの日常生活にも大きな変化が現れています。
自粛や制約の多い生活の中で、お客さんは少しでも前向きで快適な生活をしたいと望んでいます。
そのためにお客さんは何に関心を持ち、どんな行動をしているんでしょうか?
快適さや楽しさを求めるお客さんに、何をしてあげられるでしょうか?
今回を機に自宅で快適に過ごしたり、生活をしやすくするために買ったものや利用した有料サービスについての調査も掲載されていました。
20代~40代の男性は、「ゲーム」「Amazon(プライム)」「動画」が上位を占めています。
50代~60代では、「マスク」や「食品」などの感染予防や外出自粛に備えた商品が上位に来ています。
20代の女性は、男性と同じく「ゲーム」「Amazon(プライム)」。
30代の女性は、「ゲーム」「Amazonプライム」に加え、「お菓子」がランクイン。
40代の女性は「ネット」「ゲーム」
50代~60代女性は男性同様、「マスク」「食品」となっています。
また、少しでも前向きになれるよう取り組んでいることとして
1.家の掃除や片付けをする
2.音楽を聴く
3.YOUTUBEなどで動画を観る
4.筋トレやストレッチをする
5.散歩・ウォーキング・ランニング
6.映画やドラマを見る
7.料理を作る
8.ネットショッピングをする
9.SNSを見る、投稿する
10.ネットフリックスなどの動画配信サービスを利用する
などが上がっています。
これらの関心に応えてあげられるような発信はありませんか?
薬屋の私であれば、やはりストレッチの仕方かもしれません。
他には少しでも健康を維持できるようなお菓子を紹介したり。
体のバランスを悪くしない掃除の仕方をお伝えしたり。
そんな発信ができそうです。
それから、私自身ゲーム好きなので、おすすめゲームをお知らせしても喜ばれるかもしれませんね。
それぞれのビジネスで、お客さんの心に寄り添った発信をすれば、世の中がちょっと前向きで快適になりそうな気がしますね!
非常時だからこそ、お客さんの喜ぶことを
我々スモールビジネスの経営者は毎日、明日の見えない不安を感じています。
でも、お客さんも同じように不安を感じています。
大切なお客さんのために、出来ることをしてあげたい。
それが回りまわって、自分のビジネスを助けてくれる。
私はそう考えています。
不安は強烈な感情です。
人は不安を感じたら、居ても立っても居られなくなります。
強い不安を感じている時に、助けてくれたり、気遣ってくれる人がいたら、きっとその人に好感を抱きますよね。
こんな時に自分のことを気遣ってくれるなんて、なんて良いお店だ!と思って、ファンになってくれるでしょう。
お客さんをファンに出来るかどうかは、長く商売を続けるためにはとても重要です。
一度ファンになってくれたお客さんは、何があっても店から離れませんから。
お客さんを気遣い、お客さんに寄り添おうとすることが、店への愛着と信頼を育みます。
そうしてファンになってくれたお客さんが、今度は私たちのビジネスを支えてくれます。
お客さんをファンにすることは、未来のタネをまくことです。
今回の記事を通して、あなたにもお客さんをファンにする未来のタネが見つかったなら幸いです。
こちらのブログもご覧ください
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