このくらい大丈夫だろうと思った時から老けていく
昔、実家のトイレに、標語を掲載したカレンダーが貼られていました。
その中の一つに、今でも印象に残っている標語があります。
それが、「このくらい大丈夫だろうと思った時から老けていく」というものでした。
この場合、「老ける」というのは「衰える」という意味合いでしょうか。
実家に住んでいた若い頃はあまりピンときませんでしたが、40代半ばに差し掛かった今、「確かにそうだ」と実感します。
昨年、とあるセミナーの事務局の仕事を引き受けました。
セミナー主催者からのご依頼で、企画から講師選定、日程調整や資料作成、参加者管理などの裏方の仕事です。
本来はセミナーの司会も行う予定でしたが、コロナの影響でセミナー日程がリスケされたため、司会はできませんでした。
司会を他の方にお願いし、私は事前準備だけに専念していました。
コロナの時期のため、参加者は少ないものの、内容は大変好評で、良いセミナーになったと聞いて喜んでいました。
しかし、その後講師の方からクレームをいただきました。
なんと当日、配布予定の資料が印刷・配布されておらず、スライドだけで説明することになったため、講演しづらかったとのこと。
元々の段取りでは、資料の印刷は主催者が行うことになっており、文書にもその旨を明記していました。
そのため、講師から受け取った資料を主催者に送付しただけで、念押しで印刷・配布をお願いしていませんでした。
今思えば、
「事前に取り決めをしているし、再確認は不要だろう」
「段取りを話し合い、文書にしているし、メールもCCで送っている。これくらいやっとけば大丈夫だろう」
「確認する手間を省いても大丈夫だろう」
と思っていたんですね。
その結果、資料が印刷・配布されず、講師に迷惑をかけるという結果になりました。
まさに、「このくらい大丈夫だろう」と思ったせいです。
このくらいは大丈夫だろう。
このくらいやれば良いだろう。
そう思った時は要注意ですね。
このような思いは、「やった方が良いんだろうな。でも面倒くさいな。」という思いの裏返しです。
面倒なことを省いたり、基本的なところをおろそかにするところから衰えはじめる。
当たり前のことでも、一つ一つきちんと実行しなくてはいけない。
そんなことを改めて学びなおした機会でした。
これくらい良いだろう、と思っていることはありませんか?
そこから衰えが始まるかもしれません。
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