2021-12-13

河海は細流を択(えら)ばず


先日、
『すっきりわかる!超訳故事成語』という本を読んでいると、こんな言葉を見つけました。

「河海は細流を択(えら)ばず」

意味はこんな感じです。

「常に包容力を持ち、つまらない意見にも耳を傾ける度量が必要だ。」という意味です。
とるに足りない小さな流れ=細流でも受け入れるからこそ、大きな海や大河になれるのだ、ということですね。

同じような意味の言葉に「泰山は土壌を譲らず」というのもあります。
中国を代表する泰山も、少しずつ土が積もって高い山になった、というたとえ話です。
どちらも些末なことでも受け入れる大切さを説いています。

この言葉は、始皇帝が中国を統一する前、他国の人材を追放しようとしたときに、宰相からいさめられたときの言葉です。
始皇帝ほどの人でも、度量を広く持つよういさめられるのですから、我々ならなおさらですね。

情報にしろ本にしろ、部下からの意見にしても、我々はすぐに役立ちそうなものや興味のあるものを選んでしまいがちです。
反対に考えに合わないものや興味のないものを受け入れようとはしません。

特にネットが発達し、スマホで情報が容易に入手できるようになると、その傾向が強くなります。
AIが好みの情報を選んでくれますし、SNSでは同じような価値観を持つ人ばかりが周りに集まるようになりますから。

そのような中で、見たいものだけを見、聞きたいことだけを聞いてると、成長の機会を逃します。
とるに足りない情報や意見に見えても、えり好みせず受け入れる度量を持つことが、ますます重要になるかもしれません。



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