2021-11-24
利益よりも大切なこと
昨今、ジェネリック医薬品メーカーの不祥事が続いています。
様々な不正が起き、医薬品の流通や信頼性に大きな影響が出ています。
私も薬局経営者の一員なので、一連の不祥事には困っています。
ジェネリックメーカーの不正は、以前にもありました。
今から12年前、大洋薬品工業という企業が、承認規格外の製品を流通させてしまったのです。
報道では、不祥事の原因として利益優先の社風が指摘されていました。
製造工程に問題があり規格外の製品が製造されてしまいました。
本来であれば品質管理部門に報告し、廃棄をするべきものです。
しかし利益優先の社風の中で、ミスをすると厳罰が下される仕組みになっていたようです。
減給や降格を恐れミスは無かったことにされました。
社内の検査でもミスの隠ぺいが図られ、結局市場に出回ってしまったようです。
そして外部の検査で不正が発覚し、工場は業務停止となりました。
最終的には、創業家の経営者は会社を去ることになり、会社自体も外資に買収されることとなりました。
利益を優先し、ミスを許さない過度に厳しい処罰制度が、企業の首を絞めることになったと言えます。
事業を続けるためには利益は欠かせないものです。
生存利益を確保すること自体は、悪いことではありません。
しかし、行き過ぎた利益追求は会社の風通しを悪くし、問題が小さいうちに対処できなくなってしまいます。
企業は存続し続ける事が大切です。
存続することで良い商品、サービスを提供し続けることができます。
存続のためには、問題を隠ぺいせず、素直に報告することを積極的に評価するような社風が望ましいですね。
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