ご意見番の予言
亀の甲より年の劫。
あの予言が当たるなんて・・・
どんな町にも、町のことをよく知っている、ご意見番みたいなお年寄りっていますよね。
私の町にも、そんなお年寄りがいました。
ウチの店の常連さんで、言うことは厳しいけど、愛情のある意見をくれる人で。
で、そのご老人があるとき、こんなことを言ったんです。
「この前、あそこにコンビニの出来たろうが。
ありゃ、すぐ潰れるぞ。
3年もたんけん、見とかやんばい。」
私はその言葉を聞いて、そうですかぁ?なんて言いながら、内心、笑っておりました。
だって、そのコンビニ、どう考えても潰れるはずが無いんです。
立地は最高。
周りは住宅街だし、大きな病院が2件あり、目の前の道の交通量も多い。
しかもライバルになるようなコンビニや商店もない。
飲食店も近くにはない。
需要はあるのにライバルがいない。
絶対潰れない場所に開店していたんですから。
でも、そのご老人はこう続けました。
「絶対潰るっぞ。
あの店は、開店したときに、近所に挨拶回りもせんやったろうが。
近所の人に好かれん店が、商売を続けられるはずがなかと。」
そんなもんかねぇ、なんて思っていたんですが・・・。
3年経った頃、実際にそのコンビニは閉店しました。
今なら分かります。
ただ便利なだけじゃお客さんは来ない。
必要なものを売るだけじゃ繁盛しない。
行きたい、と思える店じゃなきゃ来店してもらうことはできない。
お客さんは好きな人から買いたい。
また行きたい、と思える店だから、何度も通ってきてくれるんですよね。
だから、お客さんには「この店、好きだなぁ」と思ってもらわなきゃいけない。
この店が好き、と思ってもらうにはコミュニケーションが欠かせない。
なのに、開店の時の挨拶回りもしなかった。
そんなお店が、お客さんに好かれるようなコミュニケーションをするはずがない。
だから潰れる、とご意見番は言ったんですね。
そして、その通りになったわけです。
地域密着店がビジネスを長く続けるには、品揃えや価格、利便性より、その地域の方に好かれること。
お客さんに好かれること。
これが何より大事。
ご意見番は、若い私に、そういう「商売の基本」を教えてくれたんですね。
数年前、残念ながらご意見番は亡くなってしまいました。
でも、その教えはいまだに、私の胸の中に刻み込まれています。
あなたもぜひ、お客さんや地域の方に好かれるためのコミュニケーションを、やり続けてくださいね。
あなたのお店が繁盛店になることを願っています。
いつでもご相談下さいね!
応援していますよ!
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