2021-11-03
新商品開発戦略の落とし穴
相変わらず、事業再構築補助金を始め、補助金活用のご相談が続いています。
補助金の活用を進めるときに考えたい点を、「ベンチャー企業の経営危機データベース」からご紹介したいと思います。
今回取り上げる企業は電子錠を開発・販売する事業者です。
高品質な商品が開発できたため、販売代理店経由で販売する方式で、販路開拓に着手しました。
県の補助金制度も活用し、資金調達も順調だったのですが・・・
誤算は商品が一向に売れないことでした。
売れない原因は代理店育成が出来ないことでした。
代理店の募集は、FC加盟募集の実績を持つ会社と連携して行っていたのですが、それが機能しなかったのです。
電子錠は説明をしっかりしないと売れない商材なのですが、連携先の企業は代理店集めは上手でも、代理店の育成はお粗末な物。
加盟してきた代理店も儲け重視で営業力が無かったため、販売不振に陥ったのです。
事業再構築補助金でも新しい商品開発が必須です。
ですが新商品開発を重視しすぎていて、出来た商品を「どう売るか」がしっかり検討されていないことが少なくありません。
しかし売れなければ利益にはなりません。
さて、事例の企業はその後協力会社との提携を解消。
自社で代理店を募集し、時間をかけて代理店教育をしたり、同行営業の実施、自社販売も実施するなど、営業活動を強化し、業績を回復させました。
ネットに載せれば売れるわけでも、卸業者に任せれば売れるわけでもありません。
紹介した企業のように、育成が必要なこともあります。
商品特性や顧客の特徴を捉え、売るための筋道もしっかり検討したいですね。
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