2021-07-12
理念に救われた話1
経営理念は私たち経営者に大きな力を与えてくれます。
ピンチに陥った時、理念に立ち返ることで踏みとどまることができたり、ピンチを切り抜けることができることは少なくありません。
私は企業経営に携わる中で、何度も経営危機を経験しました。
売上が大幅に落ちて頭を抱えたこともありますし、ライバル店が出現してピンチになったこともあります。
そして何より危機的だったのは・・・
従業員が一斉に退職してしまった時。
当時、私が経営に参画していた企業は、売上減少のピンチを切り抜け、売上が回復し始めたときで、もっと売上を上げなければいけないタイミングでした。
私は売上アップに一生懸命で、とにかく数字を追いかける毎日でした。
従業員からトラブルの報告があったり、従業員同士がギスギスしているのも見て見ぬふりで、売上アップだけを追い求めていました。
しかし、日を追うごとにトラブルは増えていきます。
店長と何度も面談をしましたが、トラブルは減らないどころか、むしろ増える一方。
しまいには、私は店に行くことが嫌になっていました。
そんな時、従業員が一斉退職してしまったのです。
ギスギスした職場に嫌気がさしたのですね。
どんなに良い商品や売れる仕組みがあっても、働いてくれる人がいなければ絵に描いた餅です。
まさに茫然自失でした。
その時、私は「当社に関わる全ての方が元気で楽しい人生を過ごせるようにする」という理念を思い出しました。
全ての方の中には従業員も含まれるはず。
私は皆を元気で楽しくしていただろうか?
(続く)
前後の記事
次記事
理念に救われた話2
コメントを残す