2021-10-10
まちぼうけ まちぼうけ
私の生まれ故郷、福岡県柳川市出身の詩人に、北原白秋という方がいます。
様々な童謡の作詞も手掛けており、現代でも歌い継がれています。
有名な童謡の一つに、「まちぼうけ」というのがあります。
子どものころは、歌の意味が全然分かりませんでした(笑)
それもそのはず。
この歌は韓非子という古代中国の思想家の教えを歌にしたものです。
その教えの内容はこうです。
昔、ある農民がいた。
その農民の畑には切り株があったが、ある時ウサギが切り株にぶつかって死んだ。
農夫は楽に獲物を得られたことに味をしめ、次の日からは農具を捨てて、ウサギがやってくるのを待っていた。
しかしウサギは二度と現れなかった。
放置された畑は荒れ、農民は国中の笑いものになった、という内容です。
子どもの頃の私には少し難しい内容でした。
が、今ならこの教えの大切さが良く分かります。
農民は過去の美味しい思い=成功体験に固執して、変化することを拒んだのですね。
以前はうまく行っていたかもしれないけれど、今はもう通用しない。
そんな方法にこだわって、大切なものを失ったのです。
この農民を国中の人が笑ったと言いますが、決して笑えません。
我々も、つい過去の成功体験にこだわることがあります。
または、新しいチャレンジや改善の努力を怠ることもあります。
うまくいっている時はなおさらです。
柳川の街を歩くと、頻繁に「まちぼうけ」の歌が聞こえます。
歌詞の内容を理解してからは、いつも白秋先生に「挑戦しているか?」と問われている気になります。
いつも革新や挑戦を忘れないようにしたいですね。
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