2021-09-02
すごろく名人の教え
吉田兼好が書いた徒然草に、すごろく名人の教えが書かれています。
昔のすごろくは今のものと違い、かなり戦略性の高いゲームだったとか。
その名人というのですから、相当戦略眼のある方だと思われます。
その名人いわく、
「勝とうと思ってゲームをしてはならない。
負けないように心がけることだ。
どの手が一番早く負けるかを考え、極力遅く負けそうな手を打つのだ」
だそうです。
吉田兼好はその教えを身を治め、国を保つ道も同じだと言っています。
消極的であることを勧めているわけではなく、負けないこと、致命傷になることを避けることの大切さを説いています。
ビジネスにも共通しますね。
補助金の申請支援を行っていると、時折、需要が確実でない商品を売り出すために、年商の数倍の投資をしようとする方に出会います。
いかに補助金が出るとはいえ、身の丈を超える投資は経営の重荷になります。
一足飛びに成果を得たり、成功したい、事業を拡大したいと願いがちです。
しかし、それは危険な賭け。
功を焦ると大きな失敗をし、それが致命傷になることがあるものです。
進化は生存の後に起こるものです。
恐竜のように絶滅してしまっては、進化することは出来ません。
ビジネスも同じ。
まずは生存することです。
生存していれば、進化するチャンスはやってきます。
事業を生存させ、着実に進化させるために何をするべきか。
将来の変化を見据え、どんな準備をしておけば生存できるか、着実に成長できるか考えましょう。
くれぐれも過剰投資で致命傷を受けることのないように。
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