ウチの店には強みがないと思ったときにやるべきこと
ご両親の働く姿を
見ていた記憶ってありますか?
私はよく観ていました。
なんせ小さい店でね(笑)
こんにちは。
天心堂L&Cコンサルティングの梅崎です。
昔よくあったでしょ?
店舗と家が一体になっている店。
ウチもそうでした。
店の奥が自宅の居間でしたからね。
居間から店の様子が分かるんです。
お客さんが来て、健康相談が始まる。
悩みを打ち明けられて、話を聞いて。
来店時には暗い顔してるんですよ。
病気で悩んでいるから。
でも、帰るときには
不安が解消してスッキリ笑顔。
そんな光景を見るのは
楽しかったですね。
そんな家業の経営が
真綿で首を締めるように
ジワジワと売り上げが悪くなる。
何とか立て直してあげたい。
親のためにも、跡継ぎの兄のためにも。
早速現状を調べてみたら、
非常にキッツ~い状況・・・!!
売上は7~8年連続で下がる一方。
経営環境も悪いんですよ。
街の人口はピークに比べて
2割以上も減っていました。
小学校の同級生なんて
半数以上は地元にいないですからね。
どんどん外に出ていっちゃって。
人口が減ってるのに
大手ドラッグストアは増えてる。
わずか数年で6店舗も。
おかげで地場ドラッグは
撤退、倒産の嵐。
経営環境を調べてみて、
アタマは真っ白、目の前真っ暗。
ピタッと思考が停まっちゃうほど。
でも、いつまでも
思考停止してられないですから、
まずはコレから始めました。
■会社の強み=最大の武器
マーケティングは
より多くのお客さんに
商品やサービスを通じて、
価値を提供する活動。
お客さんに提供する価値を
生み出しているのは
店や会社の「強み」です。
店を立て直す方法を考えるには
自分の店の「強み」を
知らなきゃ始まらないんですよ。
何で価値を生み出しているのか
分からないと、伸ばせないから。
小さなお店が業績を伸ばすには
弱みを改善するのも大切だけど、
その前に強みを活かす方法を
考えるなきゃいけないんです。
だから真っ先に自社の強みを
探す活動をしたんですよね。
ちなみに、強みを考える時には
商品、売り方、人材、ノウハウ、
お金、設備などの項目を考えると
考えやすくなります。
でも・・・
■強みを100個書き出す
・・・ところがね。
無いんですよ、強み。
自分じゃ分からないんです。
弱みはいっぱい見つかるんだけど。
ちょっと振り返ってみると
ざっとこんな感じでした。
1.商品の強み
既製品を仕入れて売る商売なので
どこにでもある商品なんです。
似たような商品もたくさんある。
ネットでも売ってるし、
何より近所のライバル店も売ってる。
商品力では全然差がつかない。
2.販売方法の強み
リピート化の仕組みがほとんど無い。
ニュースレターだけは出してました。
3.ノウハウの強み
健康相談のスキルは
大手ドラッグに比べれば、ある。
でも業界でも有名な漢方の先生が
近所で営業してた。
これも強みになりそうもない。
4.施設の強み
店は10年前に建て替えたので
そんなに古くない。
でも新しくもない。
何より狭い。
5.お金の強み
無い。
6.人の強み
社長と半日勤務のスタッフのみ。
何かするにも手が足りない。
どこにでもある小さなお店。
強みらしい強みなんて
思いつかないんですよね。
当時、ここで店を立て直さなきゃ
家業の薬屋はダメになるって
必死の想いでした。
店は創業者の半身。
父と母が心血を注いだ、
人生の結晶です。
店を存続させ、
繁盛させることが
一番の親孝行になる。
だから必死でした。
なんとか強みを見出そうとして
無理やり100個書き出しました。
今見返すと、バカみたいなことも
書き出していましたね。
「兄弟で店をやっている」なんて。
それのどこが強みだよ!と(笑)
でも結局、強みは思いつかないまま。
当時は「未来」を考えるのが
怖かったですね。
このままの状態が続けば
店は確実に潰れる。
スタッフにも申し訳ない。
お客さんも困るだろう。
親孝行どころか親不孝をする。
夜も寝られませんでした。
でもね、強みが無いはずはないんです。
現実にお客さんが来てくれてるから。
選ぶ理由があるから、来てくれる。
じゃ、それを知ろうと思いました。
■強みはお客さんに聞くのが一番
で、お客さんに聞くことにしたんです。
「なんでウチに来てくれるの?」って。
父母の代から35年通ってくれる方。
親子孫の3世代で来てくれる方。
売上上位のロイヤルカスタマー。
この1年で常連になってくれた方。
様々な人にヒアリングしたところ、
皆さん同じことを言うんですよ。
「話を聞いてくれるから」って。
医師は忙しすぎて、
満足するほど聞いてくれない。
ドラッグストアは効率優先。
お客さんとの会話は少ない。
家族にも言えない病気の悩み。
心ゆくまで話をして、
不安を取り除いたり
「これで大丈夫だ!」と思いたい。
でも話せる相手がいない。
話を聞いてくれる。
不安を取り除いてくれる。
それが、お客さんが感じていた
「価値」だったんですよね。
その価値を生み出している
家業の「強み」。
それはヒトでした。
社長やスタッフのキャラクター。
親近感や信頼感などの関係性。
それを生み出す「ヒト」が
一番の強みだったんです。
家業の立て直しの一番の武器。
ヒトを売って関係性を作る。
お客さんと話をすることで、
強みを見出すことが出来ました。
もし、あなたも同じように
強みが見つからないなら、
お客さんに聞いてみてください。
「なんでウチに来てくれるの?」
って。
あなたを選ぶのには
絶対理由があるはずですから。
強みが見つかれば
経営を立て直すきっかけを
つかむことが出来ますよ!
■繁盛店になるためのまとめ
1.マーケティングはより多くの人に
価値を伝え、動かす活動
2.価値の源泉は強み
3.強みはお客さんに聞いて確認
あなたのお店が繁盛店になることを願っています。
いつでもご相談下さいね!
応援していますよ!
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