2021-09-12
再建屋ジョーの悲劇
先日、ニュースサイトの記事を見ていたら、「再建屋ジョーの悲劇」という寓話が紹介されていました。
記事自体は財務省への問題提起で私は門外漢ですが、この再建屋ジョーの話は大変興味深いものでした。
寓話はこんな内容です。
アメリカに赤字企業を短期間に黒字化するプロ経営者、ジョーと言う人がいました。次々に企業を再建するジョーは引く手あまたの大人気。
ところが次第にジョーの悪評がたつようになります。
ジョーは確かに、短期間に赤字企業を黒字化します。
しかし、ジョーが再建した会社は、その後数年すると必ず経営が悪化するというのです。
なぜそうなるのか。
それはジョーの再建手法に原因がありました。
ジョーの再建手法はコストカット。
売上規模に応じて人材をカットし、販促費や広告費もカットする。
品質も落とす。
すると経費が減り、短期間で黒字になります。
しかしこれは、短期的には良くても、長期的には最悪手です。
ビジネスは投資です。
人、モノ、カネ、情報、時間などの資源を投下し、市場に価値を提供して対価を得るのがビジネスです。
投資を削れば提供できる価値が減り、得られる報酬も減るのは当然といえますね。
経営が苦しいとき、コストカットは有効です。
大量出血している時は止血するように、業績が悪い時はコストカットは当然の選択。
しかし、必要なコストまで削減するのは、自ら命を絶つのと等しい行為です。
苦しい時こそ、計画的な経営をしましょう。
環境を分析し、経営資源を把握し、減らすべきコストと将来のための投資を分けましょう。
人件費や教育コスト、広告費などを削りすぎることのないようにしたいですね。
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