2021-02-10
売れない商品を売れ筋に変えた舞台裏
販売実績ゼロ個の商品が大ヒット!
売れない商品を売れ筋に変えた舞台裏とは・・・
岐阜県中津川市に、非常に面白い取り組みを成功させた企業があります。
その企業は、地域商店コンサルタントとしてもご活躍の山田文美さんが経営する、株式会社ゴシンボクという会社。
なんとこの会社、数か月間売上ゼロだった商品を、売り切れ続出の大人気商品に変身させ、数々の取材まで受けるまでの成長させたのです。
なぜ、売上ゼロの商品がそこまで売れるようになったのか。
そこには山田さんの確かな「狙い」がありました。
山田さんが売り出したのは、花のプランター。
元々は中学校の木工体験授業ように作られた商品でしたが、授業以外では全く売れない商品だったそうです。
山田さんが売り出すにあたって、まずはこの商品のウリを探したそうですが、それが見当たらない。
試行錯誤している時に、スタッフさんがプランターを見て一言。
「うちの猫が入りそう」といったことから、物語が動き始めます。
1.ターゲットを理解する
プランターを猫ベッドにしよう。
その着想を得た後、次に行ったのは猫を飼っている人へのインタビュー。
すると、猫好きは「猫に貢ぎたい」という欲求があることが判明。
商品名に「高級」の文字を入れ、「不知ヒノキの高級ねこプランター」と命名しました。
何かを売りたいと考える時、売り手はすぐに「どう売るか」を考えます。
しかし、「売る」という行為は、買い手にとって「買いたい」という動機がなければ成立しません。
買い手が「買いたい」になるためには、そもそも買い手のことを理解していなければなりません。
買い手への理解不足を埋めるために、しっかりインタビューをして顧客理解をする。
理解した顧客の気持ちを商品に反映させることで、初めて「売りやすい」状態を作ることができるわけですね。
2.売れる導線づくり
次に取り掛かったのは、売るまでの導線づくり。
無料で作れるECショップサイトで販売ページを作り、価格も改定。
さらにECショップへの誘導のために、複数のSNSに専用ページを開設。
ショップまでの道筋を作ります。
ショップまでの導線づくりは欠かせない要素です。
補助金の相談などを受けていると、サイトを作ることを考えている事業者さんは非常に多いです。
しかし、「そのサイトまでどうやってお客さんを連れてくるか」については、全く考えていない方も少なくありません。
ですが、星の数ほどショップサイトがある今、何もしなくてもショップにお客さんが来ることはあり得ません。
どうやってショップに来てもらうかを考えるのは必要不可欠です。
3.とにかく目立つ
知らない商品は存在しないのと一緒。
顧客に商品が認知されなければ、絶対に物は売れません。
そこで山田さんは、プレスリリースを活用しました。
地元の新聞社に狙いを定め、プレスリリースを作成。
特に狙いは「ニュース配信元」になっている新聞社。
ニュース配信元になっていると、ネットニュースなどにも掲載されるので拡散力があります。
また、新聞社だけでなく、WEBのプレスリリースにも投稿。
何本もプレスリリースを出し、首尾よく掲載されてからは、一気に取材が続いたそうです。
動画メディアにも注目されるよう、地元の保護猫カフェに一台貸し出し、SNSで発信してもらったそうです。
そのような取り組みを続けた結果、多くのメディアでニュースとして取り上げられ、ネット上で話題となり、注文が殺到。
売上ゼロだった花プランターは、1か月後には30個、2か月後には250個、今は数か月待ちの人気商品となりました。
4.次のステップへ
山田さんの販売戦略は、基本に忠実、かつ、とても丁寧。
販売ターゲットを決め、買い手の欲求を刺激するネーミングや価格にする。
販売サイトを作り、導線を定める。
プレスリリースを出しまくり、認知度を高める。
素晴らしい進め方だと思います。
しかもそこで終わらず、次のステップに向けた行動を始めています。
予約専用サイト作成
顧客の声の収集と改善点の把握
などなど、さらに販売に向けて取り組んでおられます。
戦略を立て、やるべきことを洗い出し、手を抜いたりステップを省略したりせず、徹底的に行動する。
その結果が、売れない商品を売れ筋に変えたのですね。
基本に忠実に、徹底する。
それが売るためのポイントです。
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