2021-12-12
長所が身を滅ぼす
「墨子(ぼくし)」という方をご存知でしょうか?
「墨攻」という漫画の主人公になったこともあるので、青年漫画が好きな方はご存知かもしれませんね。
この方は古代中国の思想家にして防衛戦の天才です。
墨子が守った城は一度たりとも陥落していないというのですから、その防衛力の高さはピカイチ。
まさに天才です。
さて、その墨子はこんな言葉を残しています。
「人はその長ずる所に死せざるは少なし」
人は自分の長所によって身を滅ぼすことが多い、という意味です。
なぜ、強みが身を滅ぼす原因になるのでしょう?例えば、こんな解釈ができるかもしれません。
強みを自覚するとその強みを頼りにします。
ビジネスでもそうですよね。
ビジネスセミナーやビジネス書でも、強みを活かし、成果をあげる方法を考えるように言われます。
強みを活かすこと自体は悪いことではありません。
しかし、強みがあるからと言って自惚れたり、いつまでも強みが通用すると考えていては、身を滅ぼすもとになります。
強みは時代とともに変化するものだからです。
あの橋下徹さんはこのように言っています。
弁護士時代には「スピード」を売りにしており、当時は評価された。
でも今はごく普通のことで驚くには値しない。他人や世間からの評価は流動的なものなのです、と。
環境が変われば、強みが失われることもあります。
だからこそ毎年経営計画を立て、環境分析をし、毎度毎度強みと弱みを把握しなおすことが重要です。
そうでなければ強みが身を滅ぼすことになるかもしれません。
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