「決算書が読めなくても薬局経営は大丈夫?数字に不安がある方へ贈るヒント」
こんにちは。
中小企業診断士でキャッシュフローコーチの梅崎です。
薬局経営を経て、今は調剤薬局の経営支援や、様々な業種の企業さんの経営改善のお手伝いをしています。
今回は「調剤薬局の経営者は決算書を読めないといけないのか?」についてお話します。
結論から言うと、「中小規模の調剤薬局の経営者さんは、会社のお金の流れや経営の勘所が分かっていれば、細かく決算書を読めなくても良い」と思っています。
日々の経営判断に必要なポイントについていえば、むしろ、たった2割程度のことを知っておけば、8割がたの経営判断ができるのです。
ここでいう「決算書が読める」というのは、会社の財務状況の分析が出来たり、会社の数字のことを正確で精緻に理解しているという状態を指します。
もちろん、会社の財務状況を把握して細かな分析をしたり、経営者さんが精緻な数値計画を作れるなら、その方が良いと思います。
でも、薬局経営者さんはとても多忙ですよね。
会社の数字のことだけでなく、様々な課題に対応しなくてはなりません。
もちろん、調剤や投薬をしなきゃいけないこともあります。
経営数字のことばかりに時間と労力を割いていられるわけではありませんよね。
それに、決算書を正確で精緻に理解しようとすればするほど、どんどん難しくなっていきます。
ハードルが高くなりすぎて、苦手意識が強くなったり、会社の数字について理解したり考えたりするのが嫌になります。
とはいえ、会社の数字を全く把握していないと、それはそれでとても危険です。
ある時、気づいたら
「支払いに充てるお金がない」
「借入の返済が厳しい」
なんてことになりかねません。
実際、経営改善のご支援にあたっていると、
「数字のことが全く分からない」
「帳簿付けは数か月に1回しかしていない」
「会社の数字のことは税理士さんに任せっきり」
「決算書なんて見たことない」
という社長さんが多いのです。
会社の数字のことを全く気にかけていないと、さすがにマズいです。
経営の調子が良い時や景気が良い時は、どんぶり勘定でもやっていけるかもしれませんが、調子が悪くなってくると一気に苦しくなりますから。
数字を全く気にしないで経営していると、
「今月末の仕入れ代金が支払えない」
「税金を支払うお金がない」
「借入金の返済原資がない」
なんてことになります。
経営改善のご支援に携わっていると、返済が滞ってしまう社長さんは総じて、会社のお金のことを把握していません。
ですので、会社のお金の流れをザックリ理解し、どのように推移しているのかを把握しておくことが重要です。
会社のお金の流れが分かり、その動きも掴めていれば「どこをどう改善すれば良いのか」が見えるようになります。
「そうはいっても、やっぱり数字は難しい」
「取っつきにくく感じる」
と感じられるかもしれません。
そんな時には、会社の数字をビジュアルで理解すると良いですよ。
私が学んだキャッシュフローコーチという資格は、会社のお金の流れをビジュアルで理解することが出来ます。
会社のお金の流れが直観的に理解できるので、すごく分かりやすくなります。
キャッシュフローコーチは、お金のブロックパズルという図を使って、会社のお金の流れをビジュアルで理解できるようお手伝いします。
お金のブロックパズルを使えば、会社のお金の流れが一目で分かるようになります。
※お金の流れが一目でわかる「超★ドンブリ経営のすすめ」を参考に作成。
このお金のブロックパズルは、経営コンサルタントの和仁達也氏が「会計的な知識が2割でも、会社のお金の流れが図解で理解できる」ようにするために生み出したものです。
数字が苦手でも、お金のブロックパズルを使えば、
「なぜ会社にお金が残らないのか」
「自分の薬局のどこに無駄があるか」
「どこに改善点があるのか」
などがスッと分かります。
会社のお金のことを理解できるようになれば、良いことがたくさんあります。
その一つが「根拠のある経営判断が出来る」ようになること。
例えば、売上目標を設定するときにも、
「なぜこの売上が必要なのか」
「売上目標を達成することで、何がどう良くなるのか」
など、目標設定に明確な根拠を持たせることが出来ます。
「昨年はこれくらいの売上だったから、10%アップを目標にしよう!」のように、根拠のない目標を設定しても、従業員も利害関係者も納得感が持てません。
その目標を掲げる根拠が希薄だからです。
納得しやすい目標設定をし、皆が一丸となって目標に向かって行動するようになると、経営しやすいですよね。
お金のブロックパズルの詳しい中身は改めて記事にしたいと思います。
今日のところは、ザックリと会社のお金の流れを把握しておくと、経営しやすくなるだけでなく、リスクも回避しやすくなることを頭に留めておいてくださいね。
私たちは「良い医療は良い経営から」をモットーに、地域で頑張る中小調剤薬局の経営をご支援しています。
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顧問契約等を教養するようなことはありませんのでご安心くださいね。
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