2021-06-22
垂直統合か水平分業か
ビジネスモデルを考える時、たびたび話題に上るのが「垂直統合」と「水平分業」です。
大型補助金で話題になっている「事業再構築」を検討する際に、垂直統合や水平分業の観点から考えてみるのも一手です。
垂直統合も水平分業もサプライチェーンにおける取り組みです。
サプライチェーンとは、「製品の開発~生産~販売の一連の流れ」です。
この流れの全てを自社で賄うのが垂直統合。
一部に特化するのが水平分業です。
垂直統合は全体を管理するので、コストも抑えられますし、効率化も行いやすくなります。
ただし自社より優れたノウハウを持つ委託先があっても自社で賄います。
そのため非効率な部分が発生することがあります。
水平分業はサプライチェーンの一部に特化することで、その部分では優れたスキルやノウハウを構築できます。
例えばGoproは主要デバイスはソニーで調達し、生産はファブレスで行う水平分業で成功しました。
垂直統合は、ソニーやシャープなど、世界を席巻したメーカーが採用していたビジネスモデルです。
ただし、サプライチェーンの全てを管理するのは非常に複雑で、課題に対して適切に対処するのが難しいこともあります。
一方、水平分業は自社の強い部分に特化します。
一部に特化するため、投資の負担も少なくてすみます。
ただし、1つの製品を作るのに複数の企業が関わるため、意思統一が難しくなるデメリットがあります。
垂直統合・水平分業のどちらが優れているかは明確には言えません。
事業を再構築する際に、自社にとってどちらがメリットが大きいかを検討しながら、進出先を決定するのが良いですね。
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