赤点コンサルが教える小さなお店の数字の話
兄と共に始めた
家業の経営復活の取り組み。
強みと弱みを把握し、
誰に何をどう売るかの
方向性を練り直し。
次は、どうやって
目標を達成するかを
考えるステップに入りました。
こんにちは。
天心堂L&Cコンサルティングの梅崎です。
家業の薬屋立て直し物語。
「儲け下手社長の繁盛記」
今日は第5回です。
今日と明日は数字の話。
面倒くさい、難しい。
数字の話はそんなイメージ
かもしれません。
でも大丈夫。
なんてったって、
私は数学が大の苦手。
高校時代は赤点でしたし、
実力テストも200点中8点という
驚異的な数字をたたき出しました。
そんな私だって何とかなった
基礎の基礎、のお話だから。
■損益分岐点を考えよう
経営を立て直すって言っても、
むやみやたらに行動しては
消耗するばかりなんですよね。
ヒトもモノもカネもない
零細企業なわけですから。
だからまず、目標を決めました。
ゴールを設定すれば
後はそこに向かって
走っていくだけ。
そこで検討したのが
「損益分岐点」
です。
損益分岐点というのは
利益と費用が同じ数字になる、
利益トントンってやつです。
利益トントンなら
大きく儲からなくても
店を続ける事が出来ます。
で、損益分岐点売上高。
計算がややこしいんです。
ちょっと書いてみますね。
「損益分岐点売上高
=固定費÷(1-変動費率)」
だいぶ分かりにくいですね。
固定費だの変動費だのは
費用の分類なんです。
でもこの話すると
すごく長くなるので
今日はしません。
損益分岐点の売上を
正確に出すのは大変です。
なのでザックリ計算します。
損益分岐点売上=
販売費一般管理費÷粗利率。
販売費一般管理費(販管費)と言うのは
ザックリ言えば
原価以外の経費のことです。
ちょっと計算してみましょう。
売上100万、原価60万
販管費50万の店の場合。
先ほどの式に当てはめると、
販管費50万÷粗利率40%
→50万÷0.4=125万円
売上125万円あれば、
利益トントンです。
125万×粗利40%=50万。
ね、販管費と同じになります。
兄と私も同じように
利益トントンの数字を目指して
取り組みを進めることにしました。
次に見たのが、昨日お話した
4つの数字。
「粗利」
「客数」
「LTV」
「営業利益」
です。
今日はそのうちの
2つについてお話します。
■粗利が低すぎるとバタバタ貧乏
まずは粗利のチェック。
売上に対して粗利が
あまりに低すぎると、
売っても売っても儲かりません。
さっきの式で計算してみましょうか。
販管費50万、粗利率を
40%じゃなくて30%にしてみると
式はこうなります。
50万÷0.3=166.7万円。
粗利が10%下がっただけで
利益トントンになる売り上げが
1.33倍に跳ね上がりました。
つまり、原価が高くて
儲けの少ない商品は
めちゃめちゃ大量に売らないと
利益トントンにならないんです。
単価が安すぎる商品も
儲けが少ないのと一緒です。
もう一つ。
値下げをすると粗利が減ります。
ちょっとした値下げでも、
利益がガッツリ減るんです。
仕入れ値40円
1個100円の商品だと
粗利率は60%ですね。
10円値引きして90円にすると、
粗利率は44.4%に激減します。
つまり安易に値段を下げると
想像以上のダメージがあるんです。
大量販売してやっとトントン。
忙しいのに儲からない
バタバタ貧乏になります。
兄の店ではほぼ全てが定価販売、
しかも値引きは無かったので
ここは問題ナシでした。
■客数アップのポイントは3つ
次にチェックしたのは
客数です。
売上の絶対公式は
「売上=客数×客単価」
です。
お客さんが多いほど、
売上が増えるのは
分かりますね。
客数をもう少し細かく
分解するとこうなります。
「客数=既存客+新規客-流出客」
客数を増やすには
次の3つの方法があります。
1.既存客の来店回数を増やす。
2.新規客を増やす
3.流出客を減らす。
このどれかを実現するだけで
客数が増えて、売上が上がります。
兄の店の問題点は
この客数にありました。
年々減っていく原因は
お客さんの数が減っていたこと。
そこでまず、お客さんの数を
増やす算段をすることにしました。
残りの二つ、LTVと営業利益は
明日お話しますね。
ややこしくて面倒くさい
数字の話は明日まで。
もう少しお付き合いください。
■繁盛店になるためのまとめ
1.損益分岐点で目標を決める
2.粗利が少ないとバタバタ貧乏になる
3.客数を増やすのは3つの方法がある
あなたのお店が繁盛店になることを願っています。
いつでもご相談下さいね!
応援していますよ!
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