2021-09-04
君子はもとより窮す
田中角栄さんや吉川英治さん、川上哲治さん、野村克也さんなどが愛読したと言われる「菜根譚」という書物があります。
様々な人生訓を教えてくれる書物です。
その中に、次のような一説があります。
立派な人間は苦難の時には憂いに取りつかれないが、遊びの時には心が緩まないように気を付ける。
権力者を恐れないが、子供やお年寄りには強く心を動かす。
という内容です。
優れた人は苦しい時に、これからどうなるのか心配してバタバタするようなことはしない、ということでしょうね。
孔子も
「君子はもとより窮す。小人は窮すればここに濫る(みだる)」
と言っています。
君子と言うのは人から理解されにくく、本来的に苦しいものだ。
だが、しょうもない人(小人)のように、は苦しくなると途端に乱れてしまうものではない、という意味合いです。
私はどちらかというと小人側です(笑)。
お恥ずかしい話ですが、苦しい時には、なんとか状況を変えようとバタバタしてしまいがちです。
孔子の言うような、君子の領域に達するのは容易ではないですね。
ですからせめて、バタバタしないで良いように、苦しい状況に陥らないように備えをします。
これから先がどうなるかを考え、悪い変化があるようなら、どうすれば乗り越えられるかを検討し、準備をしておきます。
小心といえばその通り。
ですが、小心だったからこそ、ビジネスを続けられてきました。
今の現状は永遠に続かないことを前提に、変化に対応する計画を立てておく。
それがビジネスの生存率を高めるコツだと思います。
前後の記事
前記事
済んだことは仕方ない
次記事
報酬の対義語は・・・
コメントを残す