銀行との上手な付き合い方――日頃の会話で気をつけたい7つのこ

この記事を読むとわかること
- 銀行担当者との日常的な会話で、うっかり言ってしまいがちな「NG発言」の具体例
- 自社のマイナス面をどう伝えるべきか、伝え方の実践的なコツ
- 銀行との信頼関係を長期的に築くための考え方
こんにちは。中小企業診断士・キャッシュフローコーチの梅崎です。薬局経営の現場を経験したのち、現在は調剤薬局をはじめとする中小企業の経営改善支援を行っています。
実は今、銀行融資診断士という民間資格の勉強をしています。これまでのご支援は資金繰りの改善や経営の立て直しが中心でしたが、これからは設備投資や事業拡大といった前向きな場面でも力になりたいと思っています。ビジョンの実現に向けて銀行融資をうまく活用したい、そういったご支援にも役立てるよう、日々学んでいます。
テキストを読み進める中で、自分の経験からも「これは確かにそうだな」と強く感じる内容がありました。今日はそれをご紹介したいと思います。テーマは「銀行担当者にうっかり言ってしまいがちなこと」です。
銀行との信頼関係は、日頃の積み重ねが大切
銀行との関係は、融資を申し込むときだけに意識するものではありません。日頃の担当者との会話が、いざというときの信頼につながっています。
何気ない雑談の中で、思わぬ印象を与えてしまうことがあります。悪意はなくても、受け取り手には別の意味に聞こえてしまうというのは、日常生活でも多いですよね。
他行の悪口は言わない
これはどの業界でも通じる話です。
たとえば薬局の窓口でも、他の薬局への不満を口にする患者さんがいらっしゃいます。顔では笑って聞いていても、心の中では「それはちょっと違うんだけどな」と思ってしまうこと、ありませんか?同業者への批判は、業界全体への不満として受け取られることがあるんです。
銀行も同じです。A銀行の担当者に「B銀行は融通が利かなくて困る」と言った場合、顔では笑って聞いてくれるかもしれませんが、心の中では銀行業界全体への不満として受け取られかねません。また、「最近B銀行の担当者が冷たくて」といった話も要注意。もしかするとこの会社は何か問題があるのかもしれない、と思われてしまうこともあります。
他行の悪口や愚痴は、言わないに越したことはありません。
自社のマイナス面は、改善策とセットで話す
経営者さんと話していると、ついつい苦労話や愚痴が出てきますよね。私もしゃべりすぎてあとで反省することが何度もあります。
ただ、苦しい状況をそのまま伝えるだけでは、銀行担当者に不安を与えるだけになってしまいます。
もちろん、マイナス面を隠す必要はありません。正直に伝えることは大切です。ただし、マイナス面を伝えるときは、必ず改善策とセットにしましょう。「今はこういう状況だけれど、こんな対策を取っていて、いつ頃までにこうしていくつもりです」という形で伝えると、前向きな印象になります。
就職面接で「短所は何ですか?」と聞かれたとき、ただ短所を答えるだけではなく「その短所をこう克服しています」と伝えるのが効果的と言われますよね。それと同じです。
私たちが経営計画の作成をご支援する際も、弱みを書くことは問題ないけれど、それに対するアクションも必ず書かないと意味がない、とよく言われます。銀行との会話でも同じことが言えます。
経営者の体調については、慎重に
中小企業は、経営者の存在がそのまま会社の信用力に直結します。「経営者の器以上に会社は大きくならない」とよく言われますが、それは健康面も当てはまります。
経営者が深刻な病気を抱えているとなると、貸したお金がきちんと返ってくるか、銀行は不安を感じます。体調のことをあれこれ話すと、要らぬ心配をかけてしまいます。
もし体調面や年齢面で不安があるなら、後継者をきちんと前面に出すことが大切です。「自分の後はこの人が継ぐ」ということが明確になっていると、銀行側も安心して融資を継続できます。
実際、私がご支援する先の半数以上は、かなりご高齢の経営者さんです。最初に必ず確認するのは「後継者はいらっしゃいますか?話はまとまっていますか?」ということ。後継者の有無は、経営計画を立てる上でも非常に重要なポイントになります。
遊びの話、投資の話は慎重に
「平日の昼間からゴルフばかり行っている」「お酒が好きで豪快に遊んでいる」という話を担当者にしてしまうと、仕事に打ち込めているのだろうか、と思われてしまいます。私自身、その感想を持ったことがあるくらいですから、銀行担当者なら当然気になりますよね。
また、資金の使い道についても注意が必要です。融資を受けたお金は、申請した目的どおりに使わなければなりません。別の用途に使ってしまうと資金使途違反として問題になる場合もあります。「最近投資にはまっていて・・・」といった話は、意図せず誤解を生むことがあるため、銀行担当者の前ではしないほうが無難です。借りたお金を株式投資に流用した案件は何度かであったことがありますが、やはりトラブルになっています。ご注意くださいね。
社員への愚痴も控えめに
経営者さんとお話ししていると、社員への愚痴はよく出てきます。気持ちはよくわかります。ただ、銀行担当者の前でそれをやってしまうと、「この経営者は他責傾向があるのでは」という印象を持たれかねません。
また、経理担当者の急な退職もセンシティブな話題です。注意が必要です。
「言わなくていいことは言わない」という視点
今回ご紹介してきた内容に共通しているのは、「言わなくていいことは言わない」という考え方です。
銀行担当者との会話は、融資審査のためだけにあるわけではありません。ただ、担当者と何気なく話したことが、のちの判断に影響することもあります。
「銀行を信用するな」という話ではありません。むしろ逆で、長く良い関係を築いていくために、たとえ雑談であっても、話題に気を配りましょう。良い関係は、いざ融資が必要な場面で必ず力になってくれます。
私たちは調剤薬局のキャッシュフロー強化・資金繰りのご支援に取り組んでいます。銀行との付き合い方や融資についてお困りのことがあれば、無料相談をご利用ください。営業はいたしません。お気軽にご相談いただければと思います。
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