薬局経営者の時間は生み出せる。仕事を手放す3ステップ

毎日忙しい。
けれど、「やりたいこと」が前に進んでいない。
そんな感覚を持ったことはありませんか。
経営診断や経営改善の仕事をしていると、このような悩みを持った経営者さんにたくさん出会います。
実は私自身も、薬局経営に携わっていたころ、同じような課題感を持っていました。
毎日現場に入って、目の前の業務を回して一日が終わる。
充実していないわけじゃないんだけど、ビジョンの実現に近づいているかと言われると、う~ん・・・
みたいな。
将来に向けた一歩を踏み出していないな~と感じることがありました。
「時間が足りない」は経営者の共通の悩みかも
ご支援をしている中でも、同じような悩みをよくお聞きします。
●やりたいことがあるけど、日々の仕事が多すぎて、後回しになっている
●本当は右腕に任せたいけど、なかなか右腕が育たない
●管理者が自分で判断できるようにならない
●結局、細かいことまで全部自分に聞きに来る
で、社長もずっと現場にいて、現場を回している。
ずっと「時間が足りない」と感じている。
忙しいこと自体は、決して悪いことじゃないですよね。
それだけ多くの仕事があることは、とても良いことです。
ただ、今は薬局業界の変化のスピードが早いですよね。
薬局経営者が「ビジョンに考える時間」を持てないと、変化についていけなくなりそうな気がしませんか?
経営者の時間は、放っておいても増えません。
意図して生み出そうとしないと、なかなか生まれにくいものなんです。
なぜ時間が生まれにくいのか
一つの理由は、経営者がいつも現場にいるからです。
社長がいつもそこにいるから、スタッフは判断に迷ったとき、社長に聞きます。
自分で考えるより、そのほうが早いし安全ですから。
結果として、自分で考える機会が減って、育たない。
「右腕が育たない」という悩みの一因になっているんじゃないかと思います。
他にも、「この仕事、社長じゃなくても良いのでは?」という仕事をしていたり、「やらなくても良いのでは?」という仕事があったりしませんか?
うすうす感じているけど、なんだかんだずっと自分でやっちゃってる仕事がありませんか?
そういう仕事を手放せるように設計することで、時間を生み出しませんか?
ステップ1:薬局経営者の日次・週次・月次の仕事を書き出す
まずは、今ご自身がやっている仕事をすべて書き出してみてください。
●ほぼ毎日やっている業務(朝礼、調剤、発注、薬歴記載等)
●1週間ごとにやっている業務(月曜午前中はミーティング等)
●1か月間の定型業務(請求業務、不動在庫の処理、税理士と打ち合わせ等)
できれば細かく書き出してみましょう。
一人で難しければ、誰かと話しながらでも構いません。
ちなみに私は支援先の社長と一緒に書き出し作業をすることもあります。
話しながらだと書きやすいことが多いですからね。
やってみると、意外な発見があります。
「こんなことまで自分がやっているんだ」
「この作業とあの作業、同じことをしている」
「なんとなく続けているけれど、本当に必要だろうか」
「そもそも、この作業を自社でやらなくても良いのでは?」
なんて。
普段の業務の中でもうすうす感じていることが多いかもしれませんが、見える化すると、重複や無駄、そして“社長でなくてもよい仕事”を改めて認識できます。
ステップ2:「社長じゃなくていい仕事」を見つける
で、書き出した仕事を一つずつ見ていきます。
これは本当に自分(社長)の判断が必要?
他の人でもできるのでは?
思い切って外注してみたらどうだろう?
とか。
例えば、ある支援先では、とある製品を作るのに、自社工場から外注先まで搬送し、作業が終わったら引き取りに行っていました。
ほぼ毎日、片道15分でも、2往復すれば1時間が消えてなくなります。
しかも引き取り時間等を気にしてなくちゃいけません。
経営改善のために、本当はもっとやるべき仕事があったのに、搬送作業に手を取られて進められない状態でした。
そこで外注先に相談し、費用を払って引き取りと搬送まで依頼しました。
それだけで、社長の時間が生まれました。
別の支援先では、社長が社内会議の資料作成業務をしていました。
が、話を聞いていると、新たに書類作成をしなくても、経理ソフトに入力したデータを流用すれば事足りそう。
月に数日かけていた会議資料作成が不要になります。
同じように、社長の業務を書き出してみると、行政への書類作成業務をしていることが分かりました。
でも、この書類は社長じゃなくて管理者も書ける書類とのこと。
そこで管理者の1日のスケジュールを見直して、書類作成の時間をとってもらうことで、社長はより重要度の高い業務に取り組めることが分かりました。
いずれも「今までなんとなく続けていた業務を棚卸してみた」ところから始まりました。
書き出してみるだけでも、減らせる仕事や任せられる仕事が見つかるかもしれません。
ステップ3:任せ方を設計する
任せるときに大事なのは、丸投げしないこと。
仕事を手放すときは、「任せ方」を設計しましょう。
業務を任せる前段階として、ビジョンを共有しておくとスムーズです。
「こんな薬局を目指したい」
「そのために、私はこの仕事に取り組みたい」
これを伝えておくと、役割を渡しやすくなります。
その上で、
●いつから任せるか
●どこまでを任せるか
●どんな報告があれば安心か
を一緒に決めましょう。
教育期間を設けたりやマニュアルを用意することで、滞りなく進められる場合もあります。
それと、チェックの設計。
仕事を任せて、「あとはよろしく!」ってわけには行きません。
最初は小まめに報告を求め、しっかりチェックしていく。
経験を積んできたら、徐々にチェック頻度を減らしたり、チェック内容を減らしたりしましょう。
例えば、最初は何度か一緒に作業をする。
その後は、一緒に入るけど手を出さずに見守って、間違いそうなところだけ声をかける。
一人でできるようになったら、一緒に入るけど自分は他の仕事をする。
最終的には、結果を確認するだけ、など。
チェックの頻度と内容を、少しずつ減らしていくと、任せやすくなると思います。
育つまでは、時間をかける。
できるようになったら、距離を取る。
この段階設計があると、安心して手放せます。
ビジョンのための時間は足りていますか
これから実現したい薬局像は何でしょうか。
在宅を強化したい。
地域との関わりを深めたい。
組織を整えたい。
調剤に頼らない収益の柱を作りたい。
そのために、考えたり動いたりする時間は足りていますか。
もし足りていないと感じるなら、
まずは時間を「探す」のではなく、「設計する」と考えてみてください。
まずは棚卸しから
最初の一歩は、毎日・毎週・毎月の業務を書き出すとことから始めましょう。
そして「社長じゃなくていいかも」に丸をつけてみてください。
一人でやりづらいなら、私たちと一緒にやりませんか?
経営者の時間は、偶然には生まれません。
けれど、設計すれば少しずつ生み出せます。
理想の未来を作り出すための時間を、一緒に創造しましょう。
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